【朝刊】2026-07-29 米国市場まとめ|出来高TOP5・ドル円・金
昨夜の米国市場では、今週に予定されている日銀金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)などの大型イベントを前に、様子見姿勢が強まる展開となりました。主要ハイテク株の一角で資金バックアップ報道などを巡る思惑から下落が目立ち、指数を押し下げる要因となっています。外国為替市場では重要イベントを控えてドル円のボラティリティが低下し、金先物市場もレンジ内での推移が続きました。
米国株 出来高TOP5
直近の米国市場における出来高上位5銘柄のデータは以下の通りです。
| 順位 | ティッカー | 株価 | 騰落率 | 出来高 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | SXTC | $0.0698 | 9.4044% | 331,911,382 |
| 2 | GOSS | $0.1994 | 46.6176% | 279,050,772 |
| 3 | KIDZ | $0.602 | 43.6411% | 247,112,549 |
| 4 | MTNB | $0.3374 | 39.768% | 196,800,527 |
| 5 | NVDA | $196.51 | -4.9942% | 153,143,563 |
出来高上位銘柄の動向
- 1位:SXTC(China SXT Pharmaceuticals) 中国の漢方薬 Pieces(TCMP)メーカーである同社は、7月23日に機関投資家向けに約900万ドルのユニット直接販売(登録ダイレクト・オファリング)を行う合意を発表しました。これに伴う株式等の増資による希薄化懸念や売却登録の動きから、株価の乱高下と出来高の急増が続いています。
- 2位:GOSS(Gossamer Bio) 臨床段階のバイオ医薬品企業である同社は、開発中の肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬「seralutinib」に関し、米食品医薬品局(FDA)との会議を経て今年9月に新薬承認申請(NDA)を予定していると公表しました。さらに、Chiesi社からの世界的な権利再獲得や、大幅な債務削減の計画を併せて発表したことが材料視され、取引が大きく活発化しました。
- 3位:KIDZ(KIDZ AI) 教育テクノロジー(EdTech)企業の同社は、自社株買いプログラムを従来の200万ドルから300万ドルへ50%拡大する方針を固め、取締役会が承認したと発表しました。ネットキャッシュ(約1370万ドル)が時価総額(約460万ドル)を大きく上回る過小評価状態であることが指摘されたほか、今年第4四半期からのGPU関連サービスの収益化期待も後押しし、一時的に買いを集めました。
- 4位:MTNB(Matinas BioPharma) 同社は7月中旬に、クリーンエネルギーやグリーン水素関連のGH Power社との合併(ビジネス・コンビネーション)合意を発表しました。これにより、モジュラーリアクター技術やクリーンエネルギー事業を展開する新会社として上場維持を図るほか、一部のドラッグデリバリー技術プラットフォームをAzurity Pharmaceuticalsへ売却する契約を締結しており、統合に向けた進捗を巡る思惑から出来高が増加しています。
- 5位:NVDA(エヌビディア) AI向け半導体大手の同社は、提携するOpenAIがオハイオ州で進める大規模データセンター構想に対し、最大2500億ドルの資金面でのバックアップ(債務保証など)を議論していると報じられました。これがかつてのインターネットバブルを彷彿とさせる「循環的な取引」への懸念や、巨大な資本支出に伴う不透明感に繋がり、株価は5%近く下落、売買高を伴って売られました。
ドル円・金の値動き
昨夜の外国為替市場および商品市場の終値データは以下の通りです。
USD/JPY(ドル円)
- 始値: 163.788
- 高値: 163.890
- 安値: 163.769
- 終値: 163.838
ドル円は、1ドル=163円後半の極めて狭いレンジで推移しました。今週後半に控える日銀金融政策決定会合での追加利上げや国債買い入れ減額を巡る思惑、さらにはFRB(米連邦準備制度理事会)のFOMCでの金利見通しを見極めたいとする参加者が多く、方向感のないもみ合いが続いています。
金先物(COMEX・ドル建て)
- 始値: 4020.9
- 高値: 4034.0
- 安値: 4020.9
- 終値: 4021.9
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、高値で4034.0ドルをつける場面があったものの、終値では4021.9ドルと、前日終値近辺での小幅な値動きとなりました。米国の利下げ開始時期に関する思惑や地政学リスク、さらには主要中央銀行による買い入れなどが長期的な支援材料となっているものの、目先はFOMCの政策金利発表を控え、利益確定売りと押し目買いが拮抗する展開となっています。
本日・今夜の注目ニュース
重要度の目安:●●● 相場全体●●○ 一部の市場●○○ 参考
今後の市場動向に影響を与える可能性のある注目の経済指標やイベントは以下の通りです。
重要度 高
1. 米FOMC(連邦公開市場委員会)の政策金利発表と声明公表
米連邦準備制度理事会(FRB)は、7月28日から29日にかけて開催しているFOMCにおいて、日本時間30日午前3時(米国時間29日14時)に政策金利を発表します。
- 一般的な影響: 今回は金利据え置きの予想が主流となっています。しかし、新たに就任したケビン・ウォルシュ議長体制のもと、インフレ動向や労働市場の冷え込みを踏まえ、9月以降の利下げ開始に対してどのようなシグナルを示すかが焦点となります。一般論として、声明が将来的な利下げを否定しないハト派的な姿勢を示せば、ドル安・株高要因となりやすく、反対に追加の金融引き締めへの含みを持たせるタカ派的な内容となれば、金利上昇に伴うドル高・株安を招く可能性があります。
重要度 中
2. 巨大IT企業などの主力決算発表(マイクロソフト、メタ、アームなど)
29日(米国時間)には、マイクロソフト(MSFT)のほか、メタ・プラットフォームズ(META)、アーム・ホールディングス(ARM)、スターバックス(SBUX)などが四半期決算の発表を予定しています。
- 一般的な影響: ハイテク大手の決算においては、人工知能(AI)への大規模な設備投資(CapEx)がどのようなペースで継続されているか、またそれらがクラウドサービスなどの実質的な収益に結びついているかが最大の関心事となります。一般的に、主要企業の業績が市場予想を上回り、良好な見通しが示されれば株価指数をけん引する材料となりますが、投資回収への懸念が深まるような結果になれば、半導体・ITセクター全体の調整を長引かせる可能性があるため注意が必要です。
重要度 高
3. 日銀金融政策決定会合(30日〜31日)を控えた思惑
日本国内では、明日からスタートする日本銀行の金融政策決定会合を前に、政策変更(追加利上げや国債買い入れの具体的な減額規模)を巡る思惑や観測報道が活発化しやすいタイミングとなります。
- 一般的な影響: 日銀の追加利上げ期待が高まれば、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが進行しやすく、逆に現状維持や想定より小幅な国債買い入れ減額にとどまるとの観測が広がれば、円安方向に振れやすいと考えられます。日銀会合の前日は、思惑的なフローによって為替市場が急激に動くケースがあるため、市場では警戒感が意識されています。