【朝刊】2026-08-28 米国市場まとめ|出来高TOP5・ドル円・金
昨夜の米国市場サマリー
27日の米国株式市場は、前日の取引終了後に市場予想を上回る好決算を発表した半導体大手エヌビディア(NVDA)が相場を牽引し、ハイテク株を中心に買い戻され主要3指数が揃って上昇しました。同日発表された7月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比3.7%上昇とインフレの高止まりを示し、スタグフレーション(景気後退下のインフレ)懸念も一部で意識されたものの、好調なAI需要への期待感が上回り、相場を支える形となりました。市場では、週末に控えるジャクソンホール会議でのFRB議長による講演に高い関心が寄せられています。
米国株 出来高TOP5
| 順位 | ティッカー | 株価 | 騰落率 | 出来高 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | VNRX | $0.5078 | 49.7052% | 348,778,303 |
| 2 | NVDA | $227.98 | 8.738% | 293,378,706 |
| 3 | RITR | $0.097 | 11.7512% | 244,464,008 |
| 4 | CELU | $2.1 | 138.5279% | 213,887,179 |
| 5 | NVD | $3.73 | -16.9265% | 205,757,662 |
出来高急増の背景
- VNRX(VolitionRx Limited)
がんや敗血症の早期診断技術を開発する同社は、上半期の売上高が前年同期比112%増を記録したことや、画期的な敗血症スクリーニング技術における良好な臨床進捗を前日に発表しました。複数のグローバル診断大手とのライセンス協議が進んでいることも併せて好感され、商いを急増させながら大きく買い進まれました。 - NVDA(エヌビディア)
前日の取引終了後に発表された決算で、第2四半期の売上高が前年同期比106%増の962億ドルを記録し、市場予想を上回りました。次期の売上高見通しも市場の期待に沿う内容となり、成長の継続性と旺盛なAI需要が再確認されたため、株価は前日比8.7%超と急上昇しました。 - RITR(Ritter Pharmaceuticals)
超低位のペニーストックである同社株は、材料面が乏しいなかでも価格の安さを背景とした短期資金による投機的な売買が集中し、出来高が大きく膨らみ11%超の上昇を見せました。 - CELU(Celularity Inc.)
同日、MuseCell Innovations社との間で、再生医療技術プラットフォーム「Dezawa MuseCells」の米国における製造・協業契約を締結したと発表しました。将来的に5年間で3億ドル以上の製品購入につながる可能性が期待されたことから買い注文が急増し、138.5%超の爆発的な上昇となりました。 - NVD(Direxion デイリー NVDA ベア 1倍 ETFなど)
エヌビディア株の上昇とは逆方向に連動するベア型の投資商品。この日はNVDA株が好決算を背景に急上昇したため、逆向きのバイアスを受ける形で価格は急落したものの、ヘッジ目的などの短期トレーダーによる活発な取引が行われ、出来高上位にランクインしました。
ドル円・金の値動き
| 指標 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| USD/JPY (NYクローズ) | 159.375 | 159.56 | 159.292 | 159.52 |
| 金先物 (COMEX・ドル建て) | 4656.0 | 4664.8 | 4623.0 | 4628.0 |
- ドル円
朝方に発表された7月の米個人消費支出(PCE)価格指数が市場予想をわずかに上回る前年比3.7%となり、インフレのしぶとさが意識されました。これに伴い米国の長期金利が高止まりし、日米の金利差を背景としたドル買い・円売りが優勢となり、159円台半ばへと小幅に上昇して取引を終えています。 - 金先物
朝方に一時4,664.8ドルまで上昇したものの、その後は利益確定の売りに押される展開となり、終値は4,628ドルへ下落しました。米インフレの高止まりによる高金利環境の長期化懸念や、米国株式市場の主要指数が上昇したことでリスクオフムードが後退し、安全資産としての妙味が一時的に薄れたと考えられます。
本日・今夜の注目ニュース
重要度の目安:●●● 相場全体●●○ 一部の市場●○○ 参考
重要度 高
1. ジャクソンホール会議におけるウォルシュFRB議長講演(8月28日 10:00am ET / 日本時間 8月28日 23:00)
カンザスシティ連銀主催のジャクソンホール経済政策シンポジウムにて、2026年5月に第17代FRB議長に就任したケビン・ウォルシュ氏が初の基調講演を行います。
- 一般的な影響:
新議長の就任後初の重要な演説となるため、同氏の金融政策に対する長期的な思考フレームワークや人柄、タカ派・ハト派としての基本姿勢が初めて公に示される場となります。現在3.7%と高止まりしているインフレに対し、どのようなスタンスで追加利上げや金利据え置きの可能性を模索するかが示唆されると考えられ、米国の長期金利や外国為替市場(ドル円)、さらには株式市場全体の大きな転換点となる可能性があります。
重要度 中
2. ミシガン大学消費者態度指数(確報値・8月)(8月28日 10:00am ET / 日本時間 8月28日 23:00)
米国の個人消費の先行指標となる消費者心理に関する8月の確定値が発表されます。
- 一般的な影響:
米国のGDPの約7割を占める個人消費の底堅さを測る上で重要なデータです。物価高への不安から消費者の景況感が下押しされている場合、景気減速への警戒感が強まる可能性がある一方で、将来のインフレ期待(1年先・5年先)の上昇が見られれば、FRBが早期に緩和的な姿勢に転じることが困難になると受け取られやすくなります。株式市場では、消費マインドが市場の想定に対して強めに出るか、あるいは落ち着きを示すかで景気の「ソフトランディング期待」を左右する要因として意識されます。