【朝刊】2026-09-19 米国市場まとめ|出来高TOP5・ドル円・金
昨夜の米国市場は、今週開催された日米双方の中央銀行による利上げ決定の余波が意識される中、個別材料株を中心とした激しい売り買いが交錯する展開となりました。主要企業へのアナリストの評価変更や、企業の資金調達発表などに伴い、特定の銘柄で極めて活発な取引が行われたことが特徴的です。
米国株 出来高TOP5
2026年9月17日 16:16(米国東部時間)時点における、出来高上位5銘柄のデータは以下の通りです。
| 順位 | ティッカー | 株価 | 騰落率 | 出来高 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | CTNT | $0.045 | 7.9137% | 1,196,011,104 |
| 2 | SDST | $0.2516 | 57.6441% | 670,504,553 |
| 3 | ADBT | $0.1424 | 19.5634% | 317,100,301 |
| 4 | RETO | $0.209 | -88.6413% | 312,228,170 |
| 5 | INTC | $108.8 | 7.6695% | 147,250,658 |
出来高上位銘柄の背景
- CTNT(Cheetah Net Supply Chain Service) 9月中旬に他社の持分100%取得(買収)に向けた合意を発表したことなどが材料視されています。当日は出来高が急増する中で、株価は$0.045、前日比約7.9%の上昇となりました。
- SDST(Stardust Power) SEC(米証券取引委員会)への提出資料において、機動的に株式を売却して資金調達を行うプログラム(ATM方式)の売出し枠を最大約900万ドル拡大する変更届け出が伝わりました。資金確保や資本増強を巡る思惑などから、株価は前日比57.6441%と大幅に急騰しました。
- ADBT(Advasa Holdings) 8月下旬にナスダックへ直接上場(ダイレクトリスティング)したばかりの決済フィンテック企業です。上場直後にCFOが突如辞任したことを発端とした訴訟調査の報道などがあり、連日ボラティリティの非常に激しい展開が続いており、この日も活発な投機的取引の対象となったと考えられます。
- RETO(ReTo Eco-Solutions) 機関投資家を対象とした約1,500万ドルの新株およびワラント(新株予約権)の直接登録引受(ダイレクトオファリング)の完了を発表しました。これにより1株当たりの価値が大幅に希薄化するとの懸念が市場で強まり、株価はマイナス88.6413%と深刻な急落を見せています。
- INTC(Intel) 韓国の半導体大手SKハイニックスとの間で、米国内におけるメモリ受託製造に関する提携協議を行っているとの観測が一部で報じられました。これに加え、大手アナリストによる投資判断の格上げや、PC用CPUの価格改定への期待、AI関連需要の取り込みといったポジティブな要因が重なり、株価は約7.7%の力強い上昇となりました。
ドル円・金の値動き
昨夜の外国為替市場および商品市場における主要な値動きデータは以下の通りです。
USD/JPY(2026-09-18 NYクローズ)
- 始値:155.913
- 高値:158.054
- 安値:155.864
- 終値:156.855
金先物(2026-09-18 COMEX・ドル建て)
- 始値:4381.6
- 高値:4439.8
- 安値:4372.2
- 終値:4415.9
値動きの解説
- ドル円:直前に日本銀行が金融政策決定会合において政策金利を1.25%に引き上げることを決定しました。一方で、米連邦公開市場委員会(FOMC)も政策金利を3.75%〜4.00%へと利上げしたばかりであり、日米の金利差縮小と双方の引き締め姿勢を天秤にかける神経質な展開となりました。一時は158円台まで買い進まれたものの、その後押し戻されるなどボラティリティの高い局面が見られました。
- 金先物:中銀の相次ぐ利上げ決定を受けて金利が上昇したことは、金利を生まない資産である金にとって一般的に逆風となりますが、地政学リスクへの懸念やインフレ警戒感の根強さなどが下値をサポートし、最終的には4400ドル台を維持して週の取引を終えています。
今後の注目ニュース
重要度の目安:●●● 相場全体●●○ 一部の市場●○○ 参考
これからの取引において、市場で意識されやすい主要なイベントは以下の通りです。
重要度 高
1. 米・8月個人消費支出(PCEデフレーター)(2026年9月30日 21:30)
FRB(米連邦準備制度理事会)が物価動向を測る上で最も重視しているインフレ指標です。先日のFOMCではインフレ抑制を徹底するために2023年以来となる25bpの利上げが決定されましたが、この結果でインフレの高止まりや再加速が示された場合、年内の追加利上げ観測が一段と強まる可能性があります。一般的に、強い数値が出た場合は米長期金利の上昇とドル買い(円安)、株式市場への重石となる傾向が意識されやすく、逆に鈍化が見られれば市場への安心感から買い戻しが強まりやすいと考えられます。
重要度 中
2. 日本のシルバーウィーク連休(2026年9月21日〜9月23日 終日)
日本市場は「Respect for the Aged Day(敬老の日)」(21日)、「国民の休日」(22日)、「Autumnal Equinox Day(秋分の日)」(23日)により、3日間にわたって株式・債券市場が休場となります。一方で、米国をはじめとする海外市場は平日のため通常通り取引が行われます。日本市場の休場中は、日本時間の取引時間帯における市場の流動性(取引量)が極端に低下する「薄商い」の状態になりやすいため、突発的な地政学的ニュースや海外発の材料に対して通常よりも為替市場や先物市場が荒い値動きを見せる可能性が意識されます。
重要度 中
3. 米・9月購買担当者景気指数(PMI)速報値(2026年9月23日 22:45)
民間部門の景況感を測定する景気先行指標であり、企業の仕入れ担当者への調査をもとに算出されます。景気の拡大・縮小の分岐点とされる「50」を維持できるかどうかが大きな注目点です。直近の利上げを受けて、実体経済にどの程度減速の影が忍び寄っているか、あるいは依然として強さを維持しているかを測る手がかりとなります。一般的に、景気の強さが示されれば早期のリセッション懸念が和らぐ一方、極端な下振れとなった場合はスタグフレーション(景気後退下のインフレ)懸念などが株式市場に警戒されやすいと考えられます。