【朝刊】2026-09-29 米国市場まとめ|売買代金TOP5・ドル円・金
今日のポイント
- 米国主要株価指数がそろって下落し、ナスダック総合指数は前日比-248.34ポイント(-0.92%)と反落しました。
- ホルムズ海峡の再開をめぐるトランプ米大統領の提案拒否による原油価格の上昇や、それに伴うインフレへの警戒から、米10年債利回りが一時約19年ぶりの高水準(5.2%台)に急上昇したことが、割高感の意識されやすいハイテク・IT関連株などグロース株の下押し要因となったと考えられます。
- 次に確かめるべき重要な指標・イベントとして、今週半ばに発表される米国の「8月個人消費支出(PCE)物価指数」や、週末の「9月雇用統計」が挙げられ、これらの動向が金利見通しと今後の相場動向を測る手がかりとして注目されます。
昨夜の米国市場サマリー
9月28日の米国株式市場は、中東の地政学的緊張を背景とした原油高や、長期金利の急上昇が株式市場全体の重荷となり、主要指数がそろって下落しました。S&P500は前日比-59.72ポイント(-0.77%)の7,683.69、ナスダック総合指数は前日比-248.34ポイント(-0.92%)の26,820.381で取引を終えています。
トランプ米大統領が、イランから提示されたホルムズ海峡再開に関する交渉提案を拒否したと伝えられ、エネルギー価格の上昇によるインフレ長期化が意識されました。その結果、米10年債利回りは一時5.2%台まで跳ね上がり、株式市場の割高感を意識した売りが特に半導体やIT関連の銘柄に波及する形となりました。
米国株 売買代金TOP5
2026年9月28日のS&P100構成銘柄における売買代金上位5銘柄の動向は以下の通りです。
| 順位 | 銘柄 | 株価 | 騰落率 | 売買代金 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | エヌビディア(NVDA) | $228.86 | +1.68% | 約324億ドル |
| 2 | マイクロン・テクノロジー(MU) | $1,053.98 | -2.61% | 約233億ドル |
| 3 | メタ・プラットフォームズ(META) | $715.62 | -4.79% | 約198億ドル |
| 4 | テスラ(TSLA) | $357.45 | -3.94% | 約141億ドル |
| 5 | AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ) | $607.87 | -3.61% | 約134億ドル |
1. エヌビディア(NVDA)
自社株買い計画の規模を1,500億ドル引き上げたことが好感され、逆風が強まる相場環境にあっても底堅く推移し、前日比+1.68%と上昇しました。
2. マイクロン・テクノロジー(MU)
日本時間10月1日早朝に予定されている第4四半期決算の発表を控える中、アナリストによる目標株価引き上げなどの強気な見方も出ていたものの、長期金利の上昇をきっかけとする半導体株全体の利益確定売りに押されるとともに、決算前のリスク回避的な調整売りが重なったと考えられます。
3. メタ・プラットフォームズ(META)
前週にAIプラットフォーム「Muse」の好調を背景に株価が急上昇していたことの反動もあり、米金利の急上昇によるバリュエーション調整の売り圧力を強く受けて、前日比-4.79%の大幅反落となりました。
4. テスラ(TSLA)
自動運転タクシー「Cybercab(サイバーキャブ)」の安全性や規制認定プロセスに関して、米連邦当局(NHTSA)から求められている技術回答の提出期限が日本時間10月1日(現地時間9月30日)に迫る中、不透明感を懸念した売りが重なり軟調となりました。
5. AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)
「AIのゴッドマザー」と呼ばれる著名研究者が立ち上げたAIスタートアップ「World Labs」を82億ドルで買収することや、サーバー向けCPU市場の将来性に基づく目標株価引き上げが報じられた一方、半導体・ハイテク関連株全般に押し寄せた金利高に伴う下落圧力には抗えず、前日比-3.61%となりました。
ドル円・金の値動き
ドル円(USD/JPY)
- 始値:157.376 / 高値:157.585 / 安値:157.226 / 直近:157.462 / 前日比:-0.001(0%)
ドル円は157円台半ばでほぼ横ばいの推移となりました。米長期金利の上昇がドル買い要因となった一方で、日本の通貨当局による円安是正や口先介入などへの警戒感も強く意識されており、方向感を欠いたもみ合いが続いています。
金先物(COMEX・ドル建て)
- 始値:4150.1 / 高値:4168.6 / 安値:4145.2 / 終値:4166.9 / 前日比:-1.5(-0.04%)
金先物相場は、前日比1.5ドル安(-0.04%)と小幅な反落にとどまりました。米国の長期金利の上昇(国債利回りの高止まり)は、金利を生まない安全資産である金にとっては下押し要因となる傾向がありますが、中東をめぐる地政学的リスクの上昇により有事の金買いニーズも根強く存在し、底堅い推移となっています。
今後の注目ニュース
重要度の目安:●●● 相場全体●●○ 一部の市場●○○ 参考
日本時間の本日以降に控えている注目すべきイベントや経済指標の予定です。
重要度 高
1. 米・9月雇用統計(10月2日 21:30)
米国の労働市場の現状を示す最も重要な経済指標です。失業率、非農業部門雇用者数、平均時給の伸び率が注目されます。一般的に、雇用市場の強さが示されればインフレ再燃の懸念から更なる金利上昇を招き、株式市場の重荷となる可能性がある一方、適度な減速が確認されれば金利緩和期待が高まりやすいとされています。
重要度 高
2. 米・8月個人消費支出(PCEデフレーター)(9月30日 21:30)
FRB(連邦準備制度理事会)が金融政策の判断にあたって物価動向を測るために最も重視しているとされる指標です。一般的に、結果が市場予想を上振れるとインフレの高止まりを警戒した売りが株式市場で強まりやすく、逆に予想を下回ればインフレ収束による金融緩和見通しが意識され、相場をサポートしやすいと見られます。
重要度 中
3. 米・マイクロン・テクノロジー決算発表(10月1日 05:30ごろ)
半導体メモリー大手マイクロンの決算は、AIインフラ投資に伴うメモリー需要がどこまで好調さを維持しているかを確かめる重要な節目となります。一般的に、好決算や強気な見通しが発表されれば半導体セクター全体の株価を牽引する可能性がありますが、期待値が高い分、少しでも見通しに慎重な姿勢が見られれば売り戻しの契機となる可能性もあるため、結果への関心が高まっています。
重要度 中
4. 日・7-9月期日銀短観(10月1日 08:50)
国内の主要企業の景況感や設備投資計画が公表されます。一般的に、景況感の改善や投資計画の拡大が確認されれば日銀による追加の利上げ観測を裏付ける材料となり、ドル安・円高方向に為替市場が反応しやすくなる一方、日本の輸出企業を中心とする株式市場には複雑な影響を及ぼす可能性があります。