【朝刊】2026-10-06 米国市場まとめ|売買代金TOP5・ドル円・金
今日のポイント
- ハイテク中心に株価指数が堅調、ナスダック総合指数は前日比+286.451(+1.05%)の上昇 昨夜の米国株式市場では、ナスダック総合指数が大幅に上昇して27477.311となり、主要な株価指数を牽引しました。
- 背景には自社株買い枠の追加や取引先の好実績、景気ソフトランディングへの強い期待 半導体大手エヌビディアの巨額な自社株買い計画の拡大に加え、その主要取引先であるフォックスコンの過去最高となる月次売上の発表が、AI・半導体セクター全体のセンチメントを大きく好転させる要因として意識されています。
- 次に確かめるとよいのは「9月開催分のFOMC議事要旨」 日本時間の10月8日(木)午前3時に公表されるFOMC(連邦公開市場委員会)の議事要旨を確認することで、今後の利下げペースや労働市場の見通しに関するFRBメンバー間の議論の深さを確かめることができます。
昨夜の米国市場サマリー
昨夜の米国株式市場は、前週の良好な雇用統計に端を発した経済のソフトランディング(軟着陸)期待が根強く残る中、ハイテク・成長株を中心に買い戻しが優勢となる展開となりました。
主要指数であるS&P500は前日比+51.23(+0.66%)の7773.95、ナスダック総合は前日比+286.451(+1.05%)の27477.311と、揃って堅調に引けています。特にエヌビディアを筆頭とした半導体・AI関連の主力銘柄の強さが市場全体を支える形となり、投資家のリスクオン姿勢が意識される一日となりました。
米国株 売買代金TOP5(S&P100構成銘柄)
| 順位 | 銘柄 | 株価 | 騰落率 | 売買代金 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | エヌビディア(NVDA) | $238.90 | +2.12% | 約302億ドル |
| 2 | マイクロン・テクノロジー(MU) | $1,063.96 | -1.02% | 約190億ドル |
| 3 | テスラ(TSLA) | $378.73 | +2.20% | 約159億ドル |
| 4 | マイクロソフト(MSFT) | $525.18 | +1.48% | 約138億ドル |
| 5 | アップル(AAPL) | $332.89 | -0.24% | 約114億ドル |
各銘柄が売買を集めた背景
- エヌビディア(NVDA) 1500億ドルの自社株買い枠の追加が発表され、残高が計2350億ドル規模に上ることが確認されたほか、大口のサプライチェーン関係先である台湾のフォックスコン(鴻海精密工業)が発表した9月の売上高が過去最高を記録したことが、AIインフラ需要の強さを裏付ける材料として好感されました。
- マイクロン・テクノロジー(MU) AI向けDRAMなど旺盛な半導体需要を背景とした好調な決算が続いており、アナリストが投資判断を「買い」に引き上げるなどの動きが見られました。ただ、足元の急ピッチな株価上昇に対する短期的な利益確定売りも交錯し、この日は小幅に下落して引けました。
- テスラ(TSLA) 前週に発表された第3四半期の車両引き渡し実績(48万6,532台)が、市場予想のコンセンサスを大きく上回る好結果(デリバリー・ビート)となったことが引き続き材料視され、買いが先行しました。また、大手証券会社による目標株価引き上げなどもセンチメント向上を後押ししています。
- マイクロソフト(MSFT) AIインフラストラクチャー投資の堅調さと、半導体関連セクターの強気な買いムードがハイテク大手への追い風となり、連れ高する動きが強まりました。
- アップル(AAPL) 目立った個別要因は乏しかったものの、市場全体がハイテク中心に買われる展開の中で相対的な値遅れ感もあり、やや上値が重くわずかに反落となりました。
ドル円・金の値動き
ドル円は始値157.859から小高く推移し、高値157.984、安値157.807を経て、直近では157.882(前日比+0.148、+0.09%)と小幅ながら前日比プラスで着地しました。米国の底堅い経済データから米長期金利が底堅く推移していることが、日米金利差を意識したドルへの底堅さに繋がっていると考えられます。
金先物(ドル建て)は、始値4169.2から小幅な動きとなり、高値4172、安値4168.5、終値は4169.4(前日比+7.1、+0.17%)となりました。国際的な緊張や不透明なマクロ環境から、安全資産としての需要が引き続き価格を下支えしていると考えられます。
今後の注目ニュース
重要度の目安:●●● 相場全体●●○ 一部の市場●○○ 参考
重要度 高
1. FOMC議事要旨(9月15〜16日会合分)の公表(10月8日 3:00)
米国時間10月7日14:00(日本時間10月8日午前3時)に、前回FOMC会合の議論をまとめた議事要旨が公表されます。
- 一般論としての影響: 前回の利下げ幅が「0.50%ポイント」の大幅なものとなった背景について、FRB内部でどのような景気認識や労働市場への危機感が共有されていたかが詳らかになります。今後追加の利下げを急ぐ必要があるかどうかという点において、金利および外為市場でのドル円のボラティリティに大きく影響する可能性があります。
重要度 中
2. テスラ(TSLA)のロボタクシー発表イベント「We, Robot」(10月11日)
米国時間10月10日(日本時間10月11日)に、テスラの次世代技術を示す自動運転タクシー(ロボタクシー)の発表イベントが開催される予定です。
- 一般論としての影響: 同社の自律走行技術(FSD)やAIロボティクスに関するロードマップ、初期のサービス展開方法が発表されると見られます。将来の収益化の確実性が市場で評価されると、テスラの株価だけでなく、周辺のAI関連半導体やEV、ライドシェア関連企業の株価を大きく左右する契機となる可能性があります。
重要度 中
3. 米8月貿易収支の発表(10月6日 21:30)
米国時間10月6日8:30(日本時間10月6日午後9時30分)に、米国の8月の貿易収支が発表されます。
- 一般論としての影響: 輸出入のバランスから、米国内の需要の強さや製造業・サービス産業の健全性を測るバロメーターとなります。想定外に赤字幅が縮小、あるいは拡大した場合は、米GDP成長率の見通しに修正が加わり、為替市場等で一時的にドルの方向感を生み出す可能性があります。
重要度 低
4. 日本 10年国債入札(10月6日 12:30頃)および日銀総裁の発言
日本時間10月6日に、日本の国債市場で10年物の入札が予定されているほか、日銀の植田和男総裁などの発言機会も意識されています。
- 一般論としての影響: 日本の長期金利(新発10年債利回り)の推移や日銀の追加利上げに対するアプローチに思惑が広がりやすく、ドル円相場の短期的な振幅要因となる可能性があります。