【朝刊】2026-10-08 米国市場まとめ|売買代金TOP5・ドル円・金
今日のポイント
- 主要株価指数の反落:昨夜の米国市場では、S&P500が前日比-17.16(-0.22%)の7801.77、ナスダック総合が前日比-61.098(-0.22%)の27538.691と、ともに前日の最高値から一転して利益確定売りに押され小幅に反落しました。
- 金利動向と金融政策への警戒:米長期金利の指標となる10年債利回りが一時5.36%と高水準まで上昇したほか、日本時間10月8日未明に公表された9月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨にて、多くの参加者が年内の追加利上げの必要性を示唆していたことが意識され、市場の警戒感を誘いました。
- 今後の確認指標:労働市場の動向を探るうえで重要となる、日本時間10月8日21:30発表の米新規失業保険申請件数や、インフレ基調の継続を見極める10月14日発表の9月消費者物価指数(CPI)が今後の市場の方向性を探る手がかりとして注目されます。
昨夜の米国市場サマリー
昨夜の米国株式市場は、利益確定の動きが優勢となり、前日の最高値付近から押し戻される展開となりました。S&P500は前日比0.22%安の7801.77、ナスダック総合指数も前日比0.22%安の27538.691と小幅に下落して取引を終えています。
米10年債利回りが一時5.36%近くまで急上昇した局面では、株価の下押し圧力となりましたが、その後に実施された10年国債入札の結果を受けて利回りがやや落ち着きを取り戻したことで、株価指数の下値は限定的でした。しかし、9月FOMC議事要旨において、参加者がインフレの行方次第で年内にもう一度の利上げを行うことが適切であると考えている状況が示され、投資家の間で慎重姿勢が維持されたと考えられます。
米国株 売買代金TOP5
| 順位 | 銘柄 | 株価 | 騰落率 | 売買代金 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | マイクロン・テクノロジー(MU) | $1,088.00 | +4.06% | 約329億ドル |
| 2 | エヌビディア(NVDA) | $237.47 | -0.74% | 約192億ドル |
| 3 | AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ) | $645.86 | -0.55% | 約119億ドル |
| 4 | アップル(AAPL) | $336.67 | +0.91% | 約112億ドル |
| 5 | テスラ(TSLA) | $377.81 | -0.75% | 約96億ドル |
各銘柄の動向
- 1位:マイクロン・テクノロジー(MU) 株価は前日比4.06%上昇し、売買代金は約329億ドルに達しました。米証券大手のD.A. Davidsonが、AI向け高帯域幅メモリ(HBM)などの旺盛な需要を背景に目標株価を従来の2,100ドルから3,000ドルに引き上げたことが好感されたと考えられます。一方で、台湾の現地工場にて労働組合がストライキ権を確立したことが現地時間10月7日に報じられており、今後の供給網に及ぼす影響が注視される可能性があります。
- 2位:エヌビディア(NVDA) 株価は前日比0.74%下落しました。一部の報道で、民間宇宙開発企業スペースXとの間で数10億ドル規模に上るチップ供給交渉が進められていることが伝わりましたが、市場全体の地合いの悪さや、これまでの急ピッチな上昇に対する利益確定の売りに押される形で小幅安となっています。
- 3位:AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ) 株価は前日比0.55%下落しました。個別の特筆すべき新規材料は出ていませんが、競合するエヌビディアと同様に半導体セクター全体の買い戻しが一巡したこと、および金利上昇局面における成長株への利益確定売りの影響を大きく受けたとみられます。
- 4位:アップル(AAPL) 株価は前日比0.91%上昇しました。現地時間10月13日にスマートホーム製品(新型スマートホームハブや、刷新されたApple TV 4Kなど)の発表会を行うのではないかという一部報道や、LGと共同でスマートホーム用周辺機器を開発しているという報道が観測され、新分野の開拓期待から買いが優勢となった可能性があります。
- 5位:テスラ(TSLA) 株価は前日比0.75%下落しました。自動運転ソフトウェアである「FSD(Supervised)」の最新ビルドの配布が10月7日より開始されたことが伝わりましたが、10月21日に控える第3四半期決算発表を見極めたいとする投資家の姿勢もあり、小幅安にとどまりました。
ドル円・金の値動き
ドル円
ドル円(USD/JPY)は始値158.04円から一時高値158.068円、安値157.966円をつけ、直近では157.981円(前日比-0.315円、-0.2%)で推移しています。米国のインフレ懸念に伴う金利高騰を背景にドルが下支えされる一方で、日米の金利差の縮小や為替介入警戒などをにらみ、動意が薄く狭いレンジでの推移にとどまりました。
金先物
ニューヨーク金先物相場(COMEX・ドル建て)は、始値4139.9ドルから高値4140.8ドル、安値4131.1ドルをつけ、終値は前日比-55.9ドル(-1.34%)の4131.2ドルと反落しました。米長期金利が上昇したことで、金利を生まない資産である金の魅力が相対的に低下したことや、ドル建てとしての価格調整が意識されたと考えられます。
今後の注目ニュース
重要度の目安:●●● 相場全体●●○ 一部の市場●○○ 参考
今後の市場動向に影響を及ぼし得る主要な予定を重要度順にまとめました。
重要度 高
1. 米国 9月消費者物価指数(CPI)(日本時間 2026年10月14日 21:30)
米労働省より9月の消費者物価指数(CPI)が公表されます。
- 市場への影響:物価動向を反映する最重要の経済指標であり、インフレの高止まりが確認されればFRBによる年内の追加利上げへの警戒感から金利上昇や株価の重しになりやすいと考えられます。一方で、市場予想を下回りインフレ鈍化傾向が示された場合には、引き締め長期化懸念が後退し、株式などのリスク資産にプラスに働きやすくなる可能性があります。
重要度 中
2. 米国 新規失業保険申請件数(日本時間 2026年10月8日 21:30)
週次での米国における失業保険申請状況が公表されます。
- 市場への影響:労働市場の最新状況をリアルタイムに近い形で示す指標として機能します。申請件数の減少が続けば労働市場の底堅さから利上げの選択肢を支えやすくなり、逆に想定以上の増加は雇用環境の軟化と受け止められ、将来の利下げ開始への期待が醸成されやすいと意識されます。
重要度 中
3. 米国 主要企業 第3四半期決算発表(日本時間 2026年10月21日など)
テスラなどの主要ハイテク企業が第3四半期決算の発表を予定しています。
- 市場への影響:決算内容における実績値そのものに加え、先行きの業績ガイダンスや各事業の進捗状況(特にテスラにおいてはロボタクシーや自動運転技術「FSD」の商業化進捗など)が、個別株やひいては米株式市場全体のモメンタムを方向付ける要因として強く意識される可能性があります。