【朝刊】2026-10-10 米国市場まとめ|売買代金TOP5・ドル円・金
今日のポイント
- 株価指数の上昇と市場心理の回復:週末の米国株式市場は堅調な推移となり、S&P500が前日比+46.18(+0.59%)の7811.54、ナスダック総合が前日比+172.83(+0.64%)の27366.17と、そろって上昇して取引を終えました。
- AI期待と個別材料の交錯:OpenAIによる年間売上高の強気な見通しがハイテク・半導体株の支えとなったほか、中国出荷実績の拡大からテスラが上昇した一方、サプライヤーへの部品発注削減報道が重しとなったアップルが下落するなど、個別材料による跛行(はこう)性が目立つ展開となりました。
- 今後の注目点:来週日本時間の10月14日(水)に発表を控える「米9月消費者物価指数(CPI)」が、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策の先行きを占う上で、次に確かめるべき最も重要な指標と考えられます。
昨夜の米国市場サマリー
10月9日の米国市場では、主要株価指数がそろって上昇し、堅調な週末の取引となりました。S&P500は前日比+46.18(+0.59%)の7811.54、ナスダック総合は前日比+172.83(+0.64%)の27366.17で取引を終えています。人工知能(AI)市場の旺盛な先行き需要を裏付けるニュースが伝わったことで市場の警戒感が和らぎ、ハイテク株を中心に買いが優勢となりました。ただし、主要銘柄の中には需要の鈍化懸念を背景に下落するものも見られ、買い一辺倒とはならず、材料ごとの選別が進む取引展開となりました。
米国株 売買代金TOP5
| 順位 | 銘柄 | 株価 | 騰落率 | 売買代金 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | マイクロン・テクノロジー(MU) | $1,029.00 | -0.66% | 約203億ドル |
| 2 | エヌビディア(NVDA) | $229.28 | -0.52% | 約193億ドル |
| 3 | テスラ(TSLA) | $382.70 | +2.05% | 約149億ドル |
| 4 | アップル(AAPL) | $336.64 | -1.11% | 約127億ドル |
| 5 | マイクロソフト(MSFT) | $535.07 | +2.38% | 約96億ドル |
1位:マイクロン・テクノロジー(MU)
売買代金は約203億ドル、株価は前日比-0.66%の$1,029.00となりました。OpenAIが2026年末までに年間売上高が700億ドル以上に達するとの予測を示したことが伝わり、AI向け半導体市場の成長期待から朝方は上昇する場面があったものの、買い一巡後は利益確定の売りに押され、小幅に下落して取引を終えています。
2位:エヌビディア(NVDA)
売買代金は約193億ドル、株価は前日比-0.52%の$229.28となりました。マイクロン同様に、OpenAIの売上拡大見通しがAI用半導体需要の強さを再認識させる材料として意識されたものの、前日に売りを浴びた後の戻りは鈍く、最終的に小幅安で引けています。
3位:テスラ(TSLA)
売買代金は約149億ドル、株価は前日比+2.05%の$382.70と上昇しました。中国乗用車協会(CPCA)の統計より、同社上海ギガファクトリーの9月出荷台数が9万5000台を超え、前年同月比で約5%増、前月比で10.7%増と好調に推移したことが好感され、買いを集める要因となりました。
4位:アップル(AAPL)
売買代金は約127億ドル、株価は前日比-1.11%の$336.64と下落しました。一部メディア(Nikkei Asia)が、メモリチップをはじめとする部品コストの上昇や需要の変化に伴い、同社が一部のサプライヤーに対して「iPhone 18 Pro」および「iPhone 18 Pro Max」の部品発注量を15%以上削減するように伝えたと報じたことが嫌気されました。
5位:マイクロソフト(MSFT)
売買代金は約96億ドル、株価は前日比+2.38%の$535.07と大幅に上昇しました。同社が巨額の資金提供を行っている提携先のOpenAIが好調な売上成長予測を発表したことを受け、同社自身のクラウドやAIビジネスの収益寄与への期待感がさらに広がり、株価の押し上げ要因となりました。
ドル円・金の値動き
ドル円(USD/JPY)は、始値157.793、高値158.431、安値157.752を経て、直近では158.246(前日比+0.183、+0.12%)で取引を終えました。米国の景気の底堅さを背景とした金利高止まりへの思惑などから、緩やかなドル高・円安の流れが維持される格好となっています。
金先物(COMEX・ドル建て)は、始値4159.7、高値4232.7、安値4156.1、終値4220.3と、前日比+63.3(+1.52%)の大幅上昇を記録しました。インフレへの根強い警戒感や世界的な地政学リスクの懸念、また将来の経済環境に対する不透明感が残るなか、安全資産とされる金への資金流入が強まり、一段の上昇をみせています。
今後の注目ニュース
重要度の目安:●●● 相場全体●●○ 一部の市場●○○ 参考
今後の取引に影響を与えやすい注目のスケジュールを重要度順に紹介します。
重要度 高
1. 米9月消費者物価指数(CPI)発表(2026年10月14日 21:30)
来週水曜日の日本時間10月14日夜に、米国の主要インフレ指標であるCPIが発表されます。
- 一般的に意識されやすい影響: FRBによる追加利下げのペースや今後の金融引き締め策の緩和度合いを占う上で、市場が最も注目する指標の一つです。結果が市場予想を上回る場合は金利上昇とドル高(株安)に、予想を下回る場合は追加利下げが強く意識され金利低下とドル安(株高)に向かう可能性があります。
重要度 中
2. 米9月小売売上高および生産者物価指数(PPI)発表(2026年10月15日 21:30)
米国の消費動向を示す小売売上高と、川上の価格変動を示すPPIが同日に発表されます。
- 一般的に意識されやすい影響: 小売売上高により米国経済を牽引する個人消費の底堅さを測ることができます。また、PPIはCPIの先行指標としての役割を持つため、両指標のデータから景気が好調さを保っているか、あるいはインフレ圧力が落ち着いてきているのかを多角的に分析する材料として意識されやすいでしょう。
重要度 低
3. 米国コロンバス・デー祝日(2026年10月12日)
10月12日は米国で「コロンバス・デー(一部州により祝日)」にあたります。
- 一般的に意識されやすい影響: 株式市場は通常通り取引が行われますが、債券市場や政府機関が休場となります。金融機関の一部が活動を控えるため、市場全体の参加者が限られて取引量が細りやすく、突発的な売買が入った際に価格が乱高下したり、逆にもみ合いに終始したりする傾向がみられます。